・・・・・・・・っということで、NHKで辻井 伸行を観た。
イヤ、聴いた。
去年のヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝した、全盲のピアニストである。
感動した。
涙が出てきた。
これだけのコンクールのファイナリストになるレベルとなると、
「技巧」ではあまり差が出ない。
審査のポイントは、その人が持っている「音楽性」だ。(将来伸びるかということも含め。)
そのことは、頭では納得できる。
だが、彼は盲目というハンディを持っていることが、返って彼の音楽性を見る上での障害になっている。
審査員には、彼を見ずに純粋に耳で聴くことが求められる。
審査員の一人が、「20歳の青年がこれほど深い音楽性を持っているとは、奇跡だ。」
という言葉が全てを物語っていると思う。
他のピアニスト達が、大げさにジェスチャーや言葉でアピールする中で、
彼のピュアーさが対照的に際立った。
改めて、音楽家とは作曲家の曲に生命を吹き込むことが使命なのだということを認識させられた。
コンクールの主催者が、演奏家は「priest(聖職者)」(のように謙虚)でなければならないと言った。
・・・・・・
彼を選んだ、審査員達の良識に喝采を贈りたい。
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