・・・・・・っということで、昨日の海の日は、ある宗教的な集会に参加した。
いつもは、20~25人入れば満杯の部屋に、ナンと43人もの信者が集まった。
入り口で集会を取り仕切る女性司祭に、「定員オーバーだから入れないかな?」
っと聞くと、
「ドーゾドーゾ、今日は祝日だから、何人入ってもいいんです。」
っとの返事だったので、半分引き返そうとしていた私は、
好奇心も手伝って、信者たちの間に狭いスペースをどうにか確保した。
開始10分前だというのに、会場は異様な盛り上がりだった。
いつもは見かけない人が殆どだったので、他の教区から大勢駆けつけたことが分かる。
いよいよ、件の女性司祭が前に立って、儀式が始まった。
女性司祭は若いにもかかわらず、威厳があった。
言葉使いも、命令調であった。
なにか、オーラみたいなものがあって、彼女自身もそれを意識しているようだった。
彼女の掛け声とともに、全員が立ち上がり、両手を広げ、
神に祈るような仕草をした。
すると、いきなりアップテンポの曲が始まり、
43人(-1人)全員がピョンピョン跳び始めた。
最初は、その場でジャンプ、そのうちに前後に移動し始めた。
その一糸乱れぬ統率された動きに、取り残されているのは私一人だけであった。
驚いたことに、全員が拳骨を振り回し始めたのである。
このギューギューに押し込められた狭い空間でだ。
あろうことか、儀式が進むにつれて、足を前後に蹴り始めたではないか。
わたしも、一応真似事をしていたが、
前にいる人を蹴っちゃいけない、
いつ後ろの人に蹴られるかもしれない、
・・・っと、ヒヤヒヤものであった。
会場のテンションは、だんだん盛り上がっていき、
女性司祭の合図で、掛け声を上げ始めた。
ある動きになったところで、決められたポーズをとる約束事があることも次第に分かってきた。
信者たちの意識はだんだんと自己から抜け出し、いわば恍惚の表情に変わっていった。
そのうち、女性司祭が掛け声をかけなくても、ひとりでに、
全員(-1人)が前後左右に移動、決まったところで決まったポーズ、
決まった掛け声を上げ始め、会場全体が異様な雰囲気に包まれた。
どうも、前方に陣取っている、位の高い信者達が、全員を引っ張っているようだった。
参加者全員(-1人)が、精神的なトリップ状態になっていった。
儀式が最高潮に達したとき、
何人かの、信者(特に屈強な男たち)は、興奮のあまり勝手にジャンプし始めたではないか。
まるで、カエルのように。
・・・・・・
最後は、会場を全員で反時計回りにゾロゾロと歩いて回った。
私は、回教徒たちがとるカーバ神殿での行動との関連性を思い出していた。
このようにして、儀式は女性司祭がとる、手のひらに拳骨を押し付けるポーズで厳かに終わった。
私は、疲れ果てた肉体を引きずり、会場を後にした。
何という宗教の集会か確認するために、入り口で振り返ると、
そこには、
「Body Attack」という看板が掲げられていた。
そうか、この新興宗教は、Body Attack教というのか。
いつのまに、こんなに信者を増やしていたのだろう・・・・・・。
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