2009年7月9日木曜日

無人島(その7)

・・・・・・っということで、夢の続きもネタ切れに近くなってきた。

長い漂流の末、一人の男が島に流れ着いた。

砂浜に打ち上げられた男は、力尽き果てて意識を失ってしまった。

気が付くと、粗末な小屋のベッドに横たわり、女性の介護を受けていた。

女性の献身的な世話によって、男は見る見る体力を回復していった。

そもそもここは無人島なのだが、先に女性が漂着して一人で生活していたのである。

その後、何年も何年も二人だけでの生活が続いた。

自然に二人は深く愛し合うようになった。

女性はとても控えめで優しく、男性に尽くしてくれた。

ただ、男が不思議に思ったのは、女性は島での生活がとても気に入っていて、

島から脱出したい素振りを見せないことであった。

・・・・・・

ある日、通りがかった船が浜辺で必死に手を振る男を発見した。

ついに島を脱出する日が来たのである。

男は、女性に知らせようと、小躍りしながら小屋に駆け戻った。

しかし、そこには女性は居なかった。

テーブルの上に手紙が置いてあった。

「私は、ここに残ります。どうか一人で行って下さい。」

船にしばらく待ってもらうよう頼み込み、島中を探し回った。

しかし、丸一日探しても女性を見つけることはできなかった。

いつまでも船に待ってもらう訳にもいかず、泣く泣く男は島を去った。

後日、捜索に来ればいいと。

・・・・・・

だが、二度と男は島に戻ってこなかった。

・・・・・・

戻る船の中で、古い新聞を読んでいたら、偶然そこに女性の顔写真を発見したのである。

その記事には、こう書いてあった。

女性は凶悪な連続殺人犯であること。

終身刑を受け、刑務所に収監されていたが、脱走したこと。

未だに逃亡中で、行方が知れないこと。



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