・・・・・・・っということで、また昔話なんだけど。
(恋愛論じゃないです。)
ぼくがまだペーペーだった頃、同じ部署にいた女性社員の話。
小さくて華奢な体つきの女性だったなぁ。
ちゃんとした大学を出て、ものすごく真面目な子だった。
いわゆる良家の子女。
ある日、妊娠しちゃったんですね。
相手は、絵描きを目指している若い男だった。
もちろん、お互い未婚。
ぼくはその男に会ったこともなく、別の女性社員から聞いただけなんですがね。
貧乏画家を絵に描いたような男で、女性の両親は結婚に大反対だった。
タブン、生活力も才能もなかったんでしょうね。
彼女の友人達も、アイツはよした方がいいと口を揃えて反対していたくらい。
でも、本人は真剣に一緒になろうとしていた。
そんなこんなで、仕事は続けていたんだけど、そのうち流産してしまった。
両親もホッとしたし、女子社員達も内心ヨカッタって思った。
これで、冷静になって結婚を諦めるんじゃないかって。
・・・・・・
でも、結局彼女は会社を辞めて、その男の安アパートに押しかけ、同棲してしまったんだけど、
辞める際に彼女が同僚に話しているところを小耳に挟んだ。
「たしかに彼は欠点だらけだけど、彼には良い点もあるんです。
私には、その良い点が一つあるだけでいいんです。」
っと言っていたのだ。
同僚の女性は、彼女の一途な思いに納得している様子だった。
でも、ぼくは何か変だなぁと思った。
誰だって、探し出せば良い点は出てきますよ。
引っかかったのは、一点でもあれば愛することが出来るってェとこなんです。
一点じゃ少なすぎだろう?
どんな犯罪者だって、良い点を探せば3、4個は出てくるだろう。
一点でいいなら、どんな男でも愛せるってことになるじゃないか?
・・・・・・
ここで、言葉尻を捕まえて揚げ足を取ろうとしているんじゃないんです。
女の気持ちなんです。
破滅と分かっていても、突き進んじゃうんです。
無理に自分を納得させる理由を、コジ付けてでも。
男には、分からない感情です。
妊娠なんて経験できないもんで。
ちょっと冷静になれば、
あるいは、ちょっと経験を積めば、
男なんて一人だけじゃないって分かるはずなんですけど。
彼女なら、もっと良い男性をゲットするチャンスはあったはずなのに。
まあ、この子のケースは特殊な部類かも知れないとも考えられますが、
多分に、こういう面が女性にはあるような気がするんですが、どうでしょう?
親にとってはショックでしょうね。
ぼくなんか、娘が二人なもんだから、心配でしょうがない。
いつも娘達からは、
「パパは汚い。クサイ。アル中。役に立たない。」
なんて、しょっちゅう言われている。
仕舞いには、
「ママは何でこんなパパなんかと結婚したの?」
なんてことまで言われる。
そんなときは、
「オーッし、お前達が結婚相手を連れてきたとき、
オレより上等の男を連れてくる自信あるんだろうな。
クダラナイ男だったら承知しないぞ。」
・・・っと言うことにしている。
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