2008年6月19日木曜日

暇つぶし

・・・・・っということで、昨日はクラブが休みの日だったので、またまた痛飲してしまった。
今日は午後から出勤だ。

お上品な会席料理では物足りず、客を見送った後、カニを食べに行った。
カニの食べ放題。
いったい何杯食べたやら。
こんな食生活をしていて、よく痛風にならないものだ。

・・・・・・っで、接待開始まで時間がかなりあったので、部下と二人で下町を散歩した。

ブラブラ歩いていると、玄関口にテントやのぼりが立っていて、なにやらイベントらしきものをやっていた。
子供連れの親子がチラホラ。
立派な建物だ。
蔵前下水処理センター。
施設の開放日らしい。

他人のレポートだが、⇒こんな感じ。
http://www7.plala.or.jp/josh/underground/kuramae/kuramae.html

ヒマだから、ズンズン入っていった。
サラリーマン2名。
場違いだ。
チョー場違いである。

統一したブルーのウインドブレーカーを羽織ったおっさん達の方が、見学者よりずっと多い。
みな手持ち無沙汰そうにしている。

3階にあるコントロールセンターに案内される。
行くまでに案内係に次々とバトンタッチ形式で誘導される。

でっかいスクリーンに隅田川の各下水道施設の稼働状況が映し出されている。
稼動しているポンプはたったの3台だけだ。

説明担当が一人と、スクリーンをボーっと眺めている当直が2名。

死んでいる。
みんな死んでいる。
みんなの目が死んでいる。

子供がパソコンをいじくった。
担当者は「アッ!それ触っちゃダメ!!」っと注意した。

しかし、近くに座っている当直は、自分の仕事じゃないと思ってか、全然注意しない。
子供は、もう触り放題。

私たちは、かなり質問した。
こっちは時間つぶしに来ているだけだから。
担当者をいじくって遊ぶのが目的だから。

どうも、想定外の質問ばかりだったらしく、説明が矛盾だらけになってきた。

可愛そうになったので、ほどほどで勘弁してやった。

次に、地下にあるポンプ施設に案内された。

5台のポンプがだだっ広い部屋に、こじんまりと設置されている。

案内ボードの前に若い職員が立っており、一通りの説明をした。

やはり、目が死んでいる。

意地悪じゃないが、説明図の最初の部分に不明なことがあったので、質問した。
答えられない。
図で説明しているのに、何の説明なのか答えられない。

次に、非常用発電装置の部屋に案内された。
途中、テニスコート位の無駄な空間がいくつもあった。

発電タービンの説明係は、ちょっと私たちを見て警戒した。
「関係者ですか?」
っと聞いてきた。
「関係者」って、どんな関係を思い描いているのだろう。

彼らの、勤務態度を抜き打ちでチェックに来た上役だとでも思ったのだろうか。

やたら専門的な言葉をちりばめて、彼は説明した。

でも、タービンについては私はかなり知識を持っている。

彼の専門知識を試す質問をしてみた。

やはり、答えられない。

ここも、無駄な空間が多い。

聞くと、もう一台発電装置を入れることも想定しているらしい。

でも、1年間に動かす時間は3時間もないそうだ。
それも、試験運転するだけの時間だ。

最後に、玄関を出たところにある小さな建物を見学した。

もう、片付けが始まっている。
職員たちがソワソワしている。
どの顔にも、「早くおしまいにして、ビールを飲みたい」と書いてある。

その建物は地下30メートルにある下水管まで降りていく階段の入り口であった。

人のよさそうな担当者が、降りるんですか?
30メートルも階段を下りるんですが、本当に降りるんですか?
・・・・・っと聞いてきた。
もちろん降りますと答える。
時間つぶしが目的だから。

降りるにしたがって、かなり匂いがきつくなってくる。
担当者も一緒に降りてくる。
矢印もあるし、一本道だし、下にも担当者がいるのに、なんで一緒に降りてくるのだろう。

彼はこの日何回30mの階段を上り下りしたのだろう。
担当者を決めるとき、彼は一番のビンボーくじを引いたことになる。

結局、1時間ほど時間をつぶして、施設を後にした。
隅田川の対岸から見ると、立派な建物だ。
まるで、総合病院のように巨大な建物だ。
それが、あのたった5台の揚水ポンプと、1台の非常用発電タービンだけのためにある施設だ。

1,000人くらい働いている施設だといっても、信じてもらえるくらいの巨大なビルだ。

だが、中で働いている職員たちの目は死んでいる。
年に1度のイベントの日でさえ、あれだけ鮮度の落ちた目をしているのだ。
あいつらは皆ゾンビだ。

思いがけず、突っ込みどころの多い見学会であった。
思い出すたびに、部下と二人で笑いあった。
あまりに可笑しいので、涙が出るほどであった。

10年前に作られた施設だというから、バブル崩壊後だ。
何という税金の無駄遣いだろう。
彼らは定年まで、あの建物の中でポンプのお守りと、スクリーンを眺めながら過ごすのだ。

そして、世間から隔離され、簡単な質問にさえ答えられなくなってしまうのだ。

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