・・・・・・っということで、会社の裏側の世界というのは難しい。
ぼく自身、見てみぬフリをずっとしてきたから・・・。
マア、海外の仕事をするうえで、汚い面は避けて通れない。
一口に、汚いと言ってしまったが、汚い=犯罪とは限らない。
ホントーに犯罪になるかならないか、グレーの部分は必ずある。
本人次第のところも大きい。
本人が意識していなくても、犯罪になることだってある。
例の談合事件では、ゼネコン、商社、コンサルタント、各種業者、国の機関の全てにおいて、犯罪をやっていたこ とが分かった。
分かったというより、バレた。
ホントーは、みんな知っていてやっていたのだから、バレたというのも変である。
【例えばゼネンコン。】
海外に関わらず、工事事務所を立ち上げる前にそのスジにきちんとしておかないと、ある日ヤッサンが事務所に やってきてスゴむ。
ぼくも見たことがあるが、怖い。
まあ、人を怖がらすのが商売だから、上手いものである。
【例えば、法人。】
一見そのスジとは見えない紳士が本社にやってきて、定期刊行物を取ってくれとか、会員になって会費を払ってく れという。
払わないと面倒なことになるし、払っても面倒なことになる。
だから、各社にはそれ専門の担当者がいるのが普通だ。
【例えば、談合。】
違法だとは知っているが、みんなやっているので、やらないと商売が成り立たない。
経営陣は知らないことになっている。
実際にトップが知らないという、ウソみたいなホントーの話もある。
だから、会社は談合担当者を任命する。
ドジを踏んで公取にシッポを掴まれてしまうと、その担当者はブタ箱に入ることになっている。
全部ソイツがやったので、会社は知らないということにする。
解雇したりなんかする。
刑期を勤め上げて出所してくると、手厚い保護が待っている。
子会社に飛ばされたりしているが、思いっきり経費を使いまくることが出来る。
【例えば商社。】
最近は業者の方が海外の経験を積んできたので、昔とちがって商社の出番が少なくなってきた。
でも、商社の需要はまだある。
海外工事で、商社をかませておくと、地元への袖の下とか、いわゆる「潤滑油」に対する出費(領収書)をうまく処 理してくれる。
・・・・・・っという具合に、ぼくはあまり知らない。知らないことになっている。
じゃあ、こんなことをやっているのは日本だけかというと、とんでもない。
もっと露骨にやっている国なんかザラにある。
国によって事情はかなり異なるが、政府高官や、地元有力者のことを忘れると、仕事がまったく動かなくなる。
下手をすれば、銃弾を撃ち込まれる
・・・・・・っという具合に、ぼくはあまり知らない。知らないことになっている。
プロジェクトものになってくると、コンサルタントの力量が重要になってくる。
いままで、業者におんぶに抱っこで教えてもらっていたのに、これからは自分でやらなければならなくなった。
いままで、威張ってきたツケが回ってきた格好だ。ザマア見ろ。
それより、一番悪いのは、役人たちだ。
いままで、犯罪の片棒を担いできたくせに、事件になるや否や、手のひらを返したように、正義の味方ぶる。
そろそろ、ほとぼりが冷めてきたので、またぞろ業者に擦り寄ってきている。
・・・・・・っという具合に、ぼくはあまり知らない。知らないことになっている。
end.
0 件のコメント:
コメントを投稿