2009年11月21日土曜日

開きなおりの文化(その3)

・・・・・っということで、AKB48のことをあえて少女歌劇団と表現した。

秋元康氏の選定基準をもう一度書くと、

「歌や踊りが下手でもいいんです。

ただ、一生懸命まじめに努力を重ねることができる子を選ぶんです。」

これなんですね。

AKBを少女歌劇団と表現すると、すぐに「宝塚歌劇団」を連想するでしょ?

片や、物凄い競争を突破して、ストイックな集団生活を送る宝塚。

片や、とにかく「カワイけりゃいい」というド素人集団。

女性の憧れとして、宝塚は永遠の理想形でしょう?
(よく分かりませんが。)

でも、ハードル高いですよね。

それが、ちょっとカワイイ容姿で、ダンスの手ほどきを受けた程度のド素人が、

NHKに出るチャンスだって夢じゃなくなるんです。

どうです?ハードル低いですよね。

だんだん、【開きなおりの文化】に近づいてきました。

秋元氏が作ったのは、いままで埋もれていた若者の層を掬う(すくう)仕掛けなのです。

・・・・・・・・

AKBを今度は熱中している観客側から分析してみましょう。

AKBは手が届かない大スターじゃないですよね。

一人ひとりに分解してみると、限りなく普通の女子中高生だ。

観客からは等身大に見えるアイドルだ。

ステージも手が届くほど近いそうだ。

もちろんメインターゲットにしている客層は、「オタク」です。

ほんらいは、目立たない(日陰者のはずの)オタクが、自分たちの(手近な)アイドルを、

(秋元氏によって)与えられたのです。

決して表舞台には出てこなかった彼らが、光の中に引っ張り出されたのです。

だから、彼らのハシャギ振りは度を越している。

AKB48商法にもまんまと引っ掛かる。

引っ掛けられて、かえって嬉しがっている。

「オタクって、恥ずかしくないじゃん。逆にカッコイイじゃん。」

そう!開きなおったんです。

・・・・・・・・・

アイドル側も観客側も、今までは目立たなかった層なんです。

秋元氏はその層を発掘し、自信を与えることによって、新しいマーケットに仕立てたのです。

ぼくの言っている【開きなおりの文化】が少し分かっていただけたと思います。

つぎに、AKB48を離れて、もう少し【開きなおりの文化】を展開してみます。

・・・つづく。




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