2007年9月21日金曜日

太極拳(その4)

・・・・・っということで、太極拳にはかなりハマりました。
私は「老子」が好きなので、太極拳を道教側から解釈して、一人で面白がっていました。

老子は、ご存知のように「無用の用」とか、「無為自然」、「上善如水」などの言葉は一度は聞いたことがあると思います。
中国人は儒教より、道教の影響のほうが強いように思われます。
実際、中国人と何度か道教について語り合いましたので、その感を強くしました。

太極とは、宇宙の根源という意味でいいでしょう。
そうなら、太極拳とはスゴイ名前ですね。

老子は、「天下の物は有より生じ、有は無より生ず」とあるように、物事は全て無から生じたと考えています。
この辺を話し出すと、キリがないのですが、何も無いことは、何でもあると同義で、無からは無限のエネルギーが出てくるということです。

・・・・・っで、太極拳はこの無から出てくるエネルギーを使う武術と私は理解しています。
第一の動作は、静かに大地に立って、自然のエネルギーを両手で、導き出し、自分のおヘソの下に蓄えるしぐさをします。(中国は「気」の流れを重視します。)

おヘソの下とは、「臍下丹田(せいかたんでん)」といって、人間のパワーが宿る場所です。
女性なら、子宮の場所。
そうですね、そこから生命は生まれてきますよね。
(男性も、切腹するということは、自分をさらけ出すと言う意味があります。心は、心臓でも、脳ミソでもなく、腹の下にあると昔の人は考えていたようです。)

太極拳第二の動きは、両手をボールを持つような形にして、臍下丹田からパワーを取り出すようなしぐさをします。
そして、それを両手で分ける動作をします。
「太極図」というのを皆さん見たことがあると思います。
これは、中国人の宇宙観を簡潔に表した図です。
韓国の国旗にも使われているデザインですね。
丸が宇宙全体で、黒と白の境目が「無」です。
白い魚と黒い魚とも見え、黒い側を中心に見ると黒い魚。
白いと側を中心に見ると、白い魚。
じゃあ、白と黒の境目は何か。
そこにはその境があるが、その境は白でも黒でもない。
すなわち無なのです。

無が分かれて天地を生ずる。
この考えは、聖書にも見られますね。
「始めに光あれと神はいわれた」・・・・ってえアレです。
人間は本能的に、無から有が生じたと考えているようです。
科学でも、宇宙の最初はBig Banであったと考えるのが定説ですよね。

さて、太極拳のボールを抱えるようなしぐさ。
ちょうどこの「太極図」を表していると考えて間違いないでしょう。

次にその手を分ける動作。
それは、無から有、すなわちエネルギーが生じると考えます。
そのエネルギーを使って、相手の動きを封じるわけです。

アー、書き出したら止まらない。
これはあくまで私の考えで、明確にこうだと言い切っている書物を見たことは無いので、例によって私の独断と偏見かも知れません。
....to be continued.

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