2008年3月31日月曜日

別れの季節(その3)

・・・・・っということで、別れの季節シリーズを書いていたら、思いがけない別れのシーンが私を待っていた。

今日、彼が部屋に入ってきたとき、私は気付かなかった。
誰かが、退職のあいさつ回りをしているのだろう
・・・・ってな程度。

その人物が、私の席の前に立って、「お世話になりました」
・・・・っと言った。
顔を上げると、そこに石井君が立っていた。

オイオイ嘘だろう!!
石井君は私より2歳下だが、この会社では2年先輩だ。
今日で辞めるって、まだ定年には時間があるだろう?

この会社に30年以上勤めたが、定年までの時間、もう一回最後のチャレンジしたいのだと言う。
私はその慣れた言いぐさを聞いて、そのフレーズを今日何度り返したのだろうかと思った。
私が石井君に会ったのは、私がこの会社に就職してまもなく、地方にある会社の寮である。
右も左も分からぬ私に、毛色の違った変なヤツが入ってきたな・・・っというような態度だったが、なぜかウマが合った。
後に、彼と飲んだとき、そのときの私の印象を彼はハッキリと覚えていた。

石井君はカッコイイ。
本人にも言ったのだが、アル・パチーノに似ている。
カッコイイうえに、仕事が抜群に出来る。
仕事に手を抜かない。
ごまかしをしない。
全力投球なのに、クールである。
かといって、馬鹿正直ではない。

石井君と別れた後、私と同年齢の彼の上司にメールを送ってやった。
「アンタはとんでもなくいい人材を失ったね」・・・・・っと。
そして、その上司からの返事。
「イヤぁ、彼はとんでもなくステップアップしたんだよ~」

・・・・・・・・・・・・・・・・・
えっ?

この会社より、ずっと業績の良い会社に転職したのね。
アッ、そぉ~?

ヤッパリ、50歳を過ぎてもあくまでクールな石井君である。

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