2008年1月16日水曜日

冬の旅

・・・・・っということで、酒にまつわる失態を数え上げたらきりがない。

オイコラッ!!もう歳なんだから、いい加減にしろよッ!!
・・・・・っと、自分にあきれ果てています。

・・・・・っで、ベートーヴェンが出てきたところで、フィットネスとは関係ない話題。

新年になって、新宿のとあるショーパブで飲みました。
明らかに女性だと思っていたダンサーが、男性だったというのには、もう驚かない。
ここから書くハーフのことは、その業界では知られた人だろうが、まあいいか。

いま、ハーフと書いたが、「元男性だった女性」といったほうが適切であろう。
完全に女性なのである。
いや、完全にという意味は、物理的にという意味でもある。
(なぜなら、女性風呂に堂々と入れるということ。)

どうやって工作するのか分からないが、手術で完全に女性に出来るのだそうだ。
まあ、いろいろ聞いたのだが、この場には相応しくないので、割愛。

・・・・・っで、感心したことは、女性になるための努力である。
稼いだ金は、全部それにつぎ込んでいると思われる、その情念だ。

女性の立場からすれば、「メンドクセーな」っと思うことが、彼(彼女?)の憧れなのである。
化粧にまつわる手間などはメンドクセーだろう。
髪型だって、メンドクセー。
脱毛もメンドクセー。
洋服のコーディネートを考えるのもメンドクセー。
胸を締め付けるブラジャーもメンドクセー。
ついでに、イザとなれば立ちションベン出来ネーのもメンドクセー。
男性に比べて、女性は面倒くさい手続きの塊である。

だが、そのメンドクセーのすべてが、彼らの憧れなのである。
私は面倒クサイのは、大嫌いだから、その気持ちが分からないが。

・・・・・っで、前置きが長くなったが、そのとき知り合った「彼女」には驚かされた。
何で驚いたかというと、女性になる前は学校の教師だったことである。
公立の普通高校の教師をしていたそうだ。
そのうえ、体育系クラブの顧問もしていたそうだ。
ここまでは、ウ~ンありえるかな?・・・・っであろう。

だが、話題が進むにつれ、彼女が本格的な声楽歌手だったことである。
それも、音大を出てプロを目指していたとのこと。
留学経験もあるそうだ。
わたしも、クラシック音楽についてはまあウルサイ。
どの程度のレベルかは、多少分かる。

どういう話の繋がりか分からないが、モーツアルトのレクイエムの話題になった。
突然、Lacrimosaのフレーズを歌いだしたのだ。
じゃあKyrieはどう?
Dies iraeだってOK。
もちろんドイツ語で、完璧な音程で。

じゃあ、季節柄シューベルトの「冬の旅」はどう?
わたしが、有名なDer Lindenbaumのフレーズを口ずさむと、
名曲集の中で覚えたの?との質問。
とんでもない、ハンス・ホッターのモノラルレコードを擦り切れるほど聴いたと答える。
すかさず、バスバリトンだよねという。
Frühlingstraumのさわりを歌ってくれた。
ピアノ伴奏のジェラルド・ムーアがいいんだよねと言うと、そうそうと意気投合。

ヘルマン・プライの話題になり、水車小屋を歌ってくれたが、私は得意ではない。
などなど、・・・・・・・・・・。

いくつかのコンクールでも優勝経験があるという。
まさか、目の前で本格的なバリトンを聴けるとは思わなかった。
正直言って、これほど近くで本物の芸術に触れたのは、感動的ですらあった。
目の前のか弱そうな美女が、本格的な歌唱力でバリトンの発声をするんでっせ。

・・・・・・・・・・・・・

・・・・・っで何を言いたいのか。

人がうらやむほどの才能がありながら、それを捨てて自分の好きな道をまっしぐらに進む。
自分の本心に嘘をつかない、その生き方。
この歳になって、そんな彼女の生き方にハッとさせられた。
彼女のとった人生選択に心からエールを送りたいと、正直思ったのである。

またまたカンケーネー話題でスミマセンでした。

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