・・・・・・・っということで、祝日プログラムの上級エアロビクスに出た。
K嬢の人気はさすがである。
スタジオに詰め掛けた人たちの殆どを、ちゃん付けで呼んでいる。
ぼくには無理なレベルのクラスだとは最初から分かっていたが、
他にめぼしいプログラムがなかった。
祝日の恥はかき捨てだ。
最後尾の迷惑のかからない、
すなわち気楽にやれるいちばん端っこに居場所を確保。
そぉ~だなぁ~
90%が「エアロヤクザ」で占められていたな。
おお、奴らの特徴をもう一つ発見した。
かなり高い確率で男どもはノースリーブのTシャツを着ているなぁ。
なんでかなぁ?
もちろんのこと、スタジオを埋め尽くしたのは、
自他共に認める上手い連中ばかりだった。
参加者の中でぼくがぶっちぎりの高齢者だったが、
同時にぶっちぎりのヘタクソであったなぁ。
ぼくのポジションからは、インストラクターの動きは殆ど見えない。
見えたとしてもキャッチが悪いときている。
皆がサクサク動ける頃は、まだぼくは試行錯誤のまっ最中だ。
気配り名人のK嬢はチラチラっと視線を送ってくる。
でも、その視線の中には哀れみの感情が含まれているのは当然だ。
それでも、ブロックごとには何とか理解できる。
だが、それが3ブロック繋がると、
出来ていたものも出来なくなる。
・・・・・・
そんな状況の中、K嬢は曲のテンポをさらに上げて、
皆を追い込む。
もうこの時点では、全員(except meね)は完璧にフリを自分のものにしている。
あとは、繰り返すごとに恍惚の境地に至るというわけだ。(except meね)
まあ、それはそれでいい。
こちらは恍惚の境地からは程遠い、苦難の境地を彷徨っているのだから。
・・・・・・
それで終われば良かったのだ。
ぼくも、汗をかくことが出来て、目的は達せられたのだ。
ああなんと、K嬢は皆(except meね)がマスターしたと見るや、
【4面回し】を始めたのだっ!
エアロビクスを知らない人は分からないだろけど、
4目回しとは、正面の位置を90度ずつずらすのである。
要するに正面で振り付けが終わると、全員が右に90度向いて、
右を正面として、そこからまた始めるというわけだ。
この説明でわかるかな?
正面が右⇒後ろ⇒左⇒正面と移っていくのだ。
お分かりのとおり、ぼくが最後列の右端でチマチマやっていたのに、
全員が右を向くと、ぼくの位置は最前列右端となるのだっ!!
賢明な皆様はもうお気付きのとおり、次に全員が後ろを向いたときには、
ぼくの位置は最前列の左端になるのだ。
ああ、なんという残忍な制裁なのだろう?
ぼくのいい加減な動きが白日の下に曝されたのだ。
呆れただろーね、こんなヘタクソなジジイが紛れ込んでいると知って。
K嬢恨むよ。
ぼくの実力を知っているクセに。
(TωT)
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