・・・・・・・っということで、好評につき長屋での小噺。
「ようっ!源さんまた来たぜ。」
「なんだ八っつぁん、おめえもよっぽど暇とみえるな。
他に行くところがないんかね。」
「そんな冷てぇ~こといわずに・・・・
おっ!なんかけったいなもの飲んでいるじゃねぇ~か。
なんか洗い粉の泡みてぇな。」
「おおこれか?【麦酒】ってぇ~んだ。
えげれす語では【びいる】と言ってな、
運動した後にきゅーっと飲むと、
まるで極楽にいるような気分になれるんだな。」
「源さんは、ハイカラだからかなわねぇ~な。」
「ちょっと八っつぁんも飲んでみるか?」
「おう、あんがとよ。」
・・・・・・
「げっ!!!苦っっげぇ~~
こんなまっずいものをよく飲めるもんだなぁ」
「こらこら、吐き出すこたぁないだろう。その苦いところがいいんだ。」
「まったく西洋かぶれのすることはわかんねぇな。
おれはどぶろくや清酒のほうがずっといいや。」
「そうか、ちょうど【十一代】の吟醸が手に入ったところだから、
おめぇにはもったいないが、そっちを飲め。」
・・・・・・
「さっき運動してきたと言ってたけど、
またあの【運動結社】=【ふぃっとねすくらぶ】で
【えろびくす】ってやつをやってきたんかい?」
「おまえはなんでも【エロ】に結びつけて考えるからいかん。
今日は【踏み台運動】=【すてっぷ】をやってきた。」
「なんだいその【すけっべ】ってぇのは?」
「おめぇわざと間違えているんじゃない?
【えあろびくす】と同じように
【運動師範】=【いんすとらくたあ】の動作を真似るんだが、
踏み台を上がったり下りたりする運動だ。」
「まぁ~たまた、そんなことして何が面白いんだ。
おっ!!わかったぞ、若いねえちゃんが台を上り下りするのを
下から覗くんだっ!」
「おめぇ~、しまいにははっ倒すぞっ!!」
・・・・・・
「【基本昇降】=【べえしっくすてっぷ】と言ってな、
踏み台を上がり下りするんだ。」
「永遠に?」
「馬鹿だなおめえは、それだけじゃつまらんだろう?
まず音楽に合わせて動く。」
「琴や三味線で?」
「んん~~、今は江戸時代だからそんなとこだな。
蓄音機の進んだものと言っても、八つっぁんに説明しだすと、
ややこしくなるからなぁ。」
「ふぅ~~んそれで?」
「次に慣れてきたら【膝上げ】=【にいあっぷ】とか
【足上げ】=【さいどりふと】をやるんだ。」
「台の上で?」
「そうだよ。」
「そりゃあ足を高く上げたほうがいいんじゃねえの?」
「まあ、そういうことになるな。」
「ちらりって?」
「ちらりじゃまずいだろ、なるべく大きく足を開いてな。」
「おお、それじゃちらりじゃなくて、もろだな。」
「八っつぁん、またなんか別のこと考げえていねぇ~かい?」
「他には?」
「上手くなると【きっくぼーるちぇんじ】なんか出来るようになるな。」
「ななななっ、なんだってぇ~~!!
【きん○ま、ぼーるちぇんじ】だってぇ?」
「八っつぁん、今なんて言った?」
「それって痛そうな技だな。」
「痛かぁないよ。慣れてくれば気持ちよく出来るようになるわな。」
「ききっ、気持ちいい?そんなもんかなぁ。」
「台の上でだよな?」
「そーだよ。なんかおまえさん台の上に拘るな。」
「源さん、なんか【まぞっけ】があるようだが、知らんかった。」
「次に【ぶいすてっぷ】なんかをやるな。」
「なんだそれ?」
「両足を逆ハの字に大きく開くんだ。」
「えっ!!えぇ~~~~~~~~?!!
【ぶい字】大また開きぃ~~~~~?
かっ再確認するけど台の上で?」
「そうだよ、台の上でだよ。」
「つっつ、次は?」
「【まんぼ】なんかだな。」
「まっまっ【まん】に【棒】だってぇ~~~~~?」
「どうした八っつぁん。」
「【ぶい字大また開き】に【まん○】に【棒】だってぇ~~~?
・・・・っでっで次は?」
「【しゃっせ】なんかもやるなぁ。」
「しゃしゃしゃしゃしゃ・・・・」
「どうしたんだ八っつぁん、よだれ垂らして。」
「おっおっおれ絶対、そっそのなんだ【えろびくす】に参加するよ。」
「八っつぁん、なんか異状に興奮してるよおまえ。こんどは鼻血まで出して。」
「おっおっおれ、最近溜まってるんだ。
【えろびくす】に参加して・・・」
「参加して?」
「【しゃせい】するんだっ!!」
・・・・・・おあとがよろしいようで。
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