こいつは若い。
こいつはオバサン連中とも知り合いが多い。
推測するに、こいつはこの辺の地主のせがれだろう。ステップのクラスでこいつをよく見かける。
だが、私はこいつには近寄らないことにしている。
なぜなら、こいつは興奮してくると「ハイ!ハイ!」.....っと動作に合わせて叫びだすからだ。
だからこいつのアダナは「ハイハイ坊や」なのだ。
運悪くこいつの近くになったときは、「ウルセー!静かにしろ!!」....っとどやし付ける。
ただし、気の弱い私は心の中で叫ぶだけだ。
こいつか叫び出すのは、あらかたステップの流れを理解してからだ。
こいつは、「オレはもう覚えたのだぞ......」っと、周囲にアピールしたい衝動に駆られるからだ。
こいつは単純だ。
こいつは自分のことを運動神経抜群だと思っている。
だが、こいつより先に私の方がステップのパターンを理解しているのだぞ。
ただ、こいつより年取っているから、脳が理解したことを体に命令するのが遅れるだけなんだぞ。
大体こいつ位の若さで、このようなフィットネスクラブの会費が払えるわけがない。
こいつなんざ、その辺の道路を走っていれば宜しい。
そうすりゃこいつがいくら叫んでも、あまり迷惑にならんからな。
「だいたいナァ、こういう場所にはナァ、自分の給料で稼げるようになってから来るもんだ!!」....っと、こいつに向かって心の中で叫ぶのでした。
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