・・・・・・・っということで、以下架空の会話。
・・・・・・
階段の踊り場で某インストラクターとばったり出会う。
某:あらFLさん、最近見かけないですね。どこか海外にでも出張されていたのですか?
FL:いや、ずっと来てましたよ。
某:そうなの?私のクラスには参加されていませんよねー
どこか具合でも悪いのですか?
FL:いや、絶好調ですよ。
でも、なんか参加する気になれなくなっちゃってねぇ~
某:あらどうして?
FL:雰囲気がねぇ~
某:雰囲気?
FL:言いにくいんだけれど、なんか出ていて楽しくないんですよ。
某:最近、難しすぎる?
FL:確かにぼくには難しすぎるクラスだけれど、それは関係ない。
だって、いままであなたのクラスに5年も出続けていたじゃないですか。
某:参加人数が多くなりすぎた?
FL:そうじゃなくって、言いにくいんですが・・・
某:遠慮なく言ってください。
FL:正直に言いますと、ギスギスした雰囲気がイヤなんです。
某:私のクラスってそんな雰囲気ですか?
FL:以前はそんなことなかったですよ。でも、あの外部から来る人達いるでしょう?
某:SさんとかMさん?
FL:名前は知りませんが、なんですか彼らのガツガツした感じ。
アタリマエのように最前列に居座るし、
少しは地元に遠慮する心遣いがあってしかるべきだと思うんですよ。
某:あらそうかしら?
FL:地元を優先するようにアドバイスするインストラクターも居るんですよ。
某:それは早いもの順でいいのでは・・・
FL:あなたは気付かないかもしれませんが、昔からの参加者がグッと減ったでしょ?
クラスの雰囲気が変わったからですよ。
某:そうかなぁ~
FL:地元の会員で彼らと話す人います?
みんな距離を置いているじゃないですか。
某:でも、私の立場からすると、会員同士の関係には責任持てませんですから。
FL:まあ、そういう考えなら仕方ないですが、
地元の会員を大切にするって普通だと思うんですが。
某:私は大切にしているつもりですけど。
FL:そうかな?
某:そうですよ。
FL:じゃあ、何でオッカケ連中のレベルに合わせるんですか?
彼らの要求に迎合してどんどん難しくしているじゃないですか。
某:私のクラスは上級ですから。
FL:そうかな?チョコマカした振り付けが上級ってワケですか?
某:チョコマカとはなんですかっ!
あなた自分が出来ないからといって失礼ですよ。
FL:遠慮なくと言ったのはあなたですよ。
地元で一番上手いWさんでも四苦八苦しているじゃないですか。
某:・・・・・・
FL:まあ、あなたのやりたいのがそういうエアロビクスなのだから仕方ないですがね。
某:私はやりたいようにやりますので、もう参加していただかなくて結構です。
FL:ついでに言っておきますが、次のステップも酷過ぎる。
某:私のステップのどこがヒドイのですか。
FL:あのまま続けていたら、怪我人が出ますよ。
初中級で台の上を高速回転移動はやりすぎです。
某:皆さん出来ているじゃないですか。
FL:私も含めて3人も転んだのを見ていないんですか?
某:他のステップクラスと同じレベルですよ。
FL:とんでもない、上級クラスでもめったに入れない難度ですよあれは。
・・・・・・
いつしかお互いに声が大きくなっている。
気が付くと、会員たちが二人を取り囲んでやり取りを聞いている。
某:あなたが私のやり方にケチをつけて参加しないのはあなたの勝手です。
FL:だけれども、これだけは言っておきたい。
コレオグラフィーを忘れて、しょっちゅうメモを見に行くのは失礼ですよ。
某:たまに確認しているだけじゃないですか。
FL:よく言いますね、貴女がメモを見ているあいだ中、
会員は意味もないニーアップを延々と続けさせられているんですからね、
これを失礼といわずしてなんと言うんですかね。
某:もういいです。
FL:良かないですね。
一度なんか、第2ブロックを全部忘れて、1ブロックしか出来なかったことがあったじゃないですか。
あんなこと、プロとしてあり得ない。
某:・・・・・・
FL:それについて貴女は一言も謝らなかったじゃないですか。
プロとしてというより、人間としてオカシイ。
・・・・・・
取り巻きの一部から、「そうだそうだ」との声が上がる。
某:あなた言いすぎですよ、自分が出来ないからって・・・。
全部私に責任を押し付けているだけですよ。
あなたみたいな不愉快な人のことをクレーマーっていうんですよ。
FL:まだ駆け出しの頃から貴女のクラスに参加してきたけれど、
最近は変に慣れてしまって初心を忘れている。
某:アンタにとやかく言われる筋合いはないわよっ!!
私のクラスはご覧の通り満員になっているじゃないですか。
FL:そうですね、オッカケ連中に囲まれていい気分なことでしょうね。
某:(キィ~~~ッと叫んで、持っていたボトルを投げつける。)
FL:(ドンクサいFL、避けきれずにモロ額で受けてしまう。)
以前、下手にボクシングの真似事クラスに参加していたのが災いして、
FLは反射的に左フックのあと、右ストレートを某の顔面に炸裂させる。
右のこぶしはグシャっとした感覚を得ながら、鼻の下にめり込む。
某は両手で顔を覆うが、指の間から血が滴り落ちる。
取り囲んでいた皆が後ずさりする。
そこに、騒ぎを聞きつけてきたマネージャーのGが駆けつけてくる。
GはFLに後ろから飛び掛り、羽交い絞めにする。
G:やっ、やめてくださいっ!!
某はうずくまったまま、ペッっと2本の前歯を床に溜まった血の上に吐き出す。
FL:離せっ!!
G:落ち着いてっ!!
FL:(興奮して)コラ離せってんだっ!!
第一なァ~~おめ~らクラブの経営者が悪いんだっ!!
エアロビクスのクラスをどんどん削って、
つまんねぇ~ボディ~~何とかばかり増やすからこういうことになるんだっ!!
某:(立ち上がって、FLの股間に強烈な蹴りを見舞う。)
FL:(声もなくうずくまる)
周囲の観衆からヤンヤの喝采。
FL:(コイツラいったいどっちの味方なんだ??)
誰かが警察を呼べと叫ぶ。
・・・・・・
この事件は大きく取り上げられ、
「女性インストラクターにしつこく絡むストーカー」
「いい歳をしてエアロビクスに手を出し定年間直前の懲戒免職」
「悲劇に至る心のねじれをブログに赤裸々に」
なんて、タイトルでしばらくマスコミを賑わしたがすぐに忘れ去られる。
FLは悪質な上に、悔悛の態度を見せないことから、3年間の実刑を受ける。
刑期を終えて出所してきたFLは、3年間アルコールを断ったお陰で、肝臓はまったくの正常に戻っていた。
オシマイ
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