2007年3月27日火曜日

経営問題(その6)

以上の経過を見て気が付くことがあるはずだ。
高級イメージ戦略でスタートしたのに、安売りキャンペーンを続けたことだ。
安売りで一時的に会員は増えることは、一種の麻薬だ。
麻薬を使い続けると、いつかは効かなくなる。
一時の夢を忘れることが出来ずに、さらに強い麻薬を使いたくなるものだ。

これは会員を増やすこととは全く逆の効果を生む。ナゼか?

1)リッチ層(最初に高い入会金を払った会員)を失う。
そりゃ当然だろう。入会金ゼロキャンペーンについては、一度か二度なら理解を得られる。それが、常態になると、ナンだいつだって入れるジャンということになる。
入会金を払った人はバカだ......っとなる。
彼らは一応リッチな層なので、高級イメージ戦略上、一番大事にしなければならない顧客だ。

2)プアー層(学生などのカツカツ会員)も失う。
いつも入会金ゼロなら、チョッとつまみ食いして様子を見て、いつでも辞めたっていいやと思う。
だから、キャンペーン中に入会した会員の歩留まりは悪いはずだ。
そんなこと最初から分かるはずだ。

3)常連(メイン会員)も失う
私なんかそうだが、長く付き合おうと思っている会員は、何とかこのクラブを盛り立ててやろうと思っているはずだ。
しかし、(あえて言うが)質の悪い会員が増えるのは誠に迷惑なことだ。
やはり自分のクラブには高級イメージを持ち続けて欲しいと思うのは当然だ。
2ヶ月1万円で入ってくるような輩と同じレベルで扱われるのは、実に不愉快だ。
2ヶ月経ったら、即辞めていくのは目に見えている。
こんな経営方針のクラブに見切りをつけて、元のクラブに戻ろうかと本気で考える。
お気付きの通り、下降パイラルに陥っている。

では、ここから上昇スパイラルに転換する処方箋はあるのか?

あります。
簡単なことです。私が以下に処方箋を進ぜよう。

1)インストラクターを大事にすること。
先ず会員を大事にすることが来ると思うだろうが、何が何でもインストラクターだ。
今は、会員数を増やすことより、会員の定着率を高める努力をするべきだ。
私の経験によっても、会員はクラブよりインストラクターに付くものだ
私が前のクラブを辞め難かったのは、何人か気に入ったインストラクターと別れるのが辛かったからだ。

カミサンの知り合いでも、夫婦で通っていたクラブから今のクラブにクラ替えするとき、奥さんの方は近くに新しいクラブが出来たのだから、当然一緒に変わるものと思っていたダンナが、どうしてもお気に入りのインストラクターが前のクラブにいるので辞めたくないという。
結局、奥さん一人がクラ替えしただけで、ダンナはいまも不便な元のクラブに通い続けている。

インストラクターの人気ってそんなものです。
前にも書いたが、インストラクターの追っかけは、そのインストラクター目当てで、複数のクラブの会員になっているなんてことはザラだ。

これも前に書いたが、インストラクター同士のネットワークは強力だ。
自分が休んだときの代行を頼まなくてはならないのが基本にあるからだ。
当然、彼らの仲間内での情報交換は素早い。
あるクラブで受けた仕打ちを根に持つと、クチコミであっという間に悪いウワサとして広まる。
彼らの中だけで広まるのは良いとしても、彼らの言動は必ず会員に敏感に伝わる。
そうなると、今度は会員のネットワークの中で特定のクラブの悪評判が広まる。今は、インターネットや携帯で、それこそ瞬時にだ。
一度広まった評価を挽回するには、大変なエネルギーを必要とする。もうクラブの生死を決定するくらいだ。
実を言うと、2チャンネルで、「インストラクターの間でこのクラブは人気がない」という書き込みを目撃している。

既にかなり手遅れかもしれない。
何も、インストラクターに甘い顔をしろといっているのではない。
だが、根に持たせたままクビを切っても大丈夫なのは、もう少しこのフィットネスクラブがメジャーになってからだ。
今は、クラブ側がインストラクターに歩み寄って、このクラブの窮状をリカバリーするにはどうすればよいかフランクに相談すればよい。
彼らもアイデアを出してくれるだろう。
レッスン中にそれとなく、会員にお友達を連れてきてくださいってなことを伝えてくれるはずだ。
自分も、レッスンを面白くしようとして頑張ってくれるはずだ。
これはクラブ側にとって好ましい相乗効果を生む。

なにしろ、このフィットネスクラブ自体、全体的に元気がない。ますます陰気になっていく。
対応策をとるのは今ですぞ。........to be continued.

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