2007年3月3日土曜日

ボディビルの人々(その2)

現在通っているフィットネスクラブはオープンして間がないので、これらボディービルダー達の群れの中からボスはまだ生まれていない。だから、今は誰がボスになるかの熾烈は争いが静かに進行中と思われる。

とりあえず分かりやすい判断基準は、いかに重い重量を挙げられるかだ。
だから、今は普段の実力よりかなり上の重量を挙げて、お互いが牽制しあっている段階だ。
イロイロなところで、彼らの喘ぎ声(時たま悲鳴)が聞こえる。女性だったら艶かしいのだろーが、男性が無理している声はいただけない。

いま優位に立っているのは、ズングリした小柄な男で、腕と太ももの太さは申し分ない。(仮のアダナで「喘ぎ男」としておこう。)
マシーンのウェイトもほぼ上限に近いものを持ち上げている。
ただ、彼はボスにはなれないような気がする。
だいいち、まだ尊敬される程の年齢に達していない。
それと、あの声だ。あの声のでかさは、無理しているのが周囲にバレバレだ。

まあボスの資質を持っていそうなのが一人いる。(仮にアダナを「コソ泥」としておこう。)
筋肉を見れば年季が入っているのは良く分かる。(だんだん、目利きになってきた自分が怖い。)
年齢も、40前だ。

だが、彼はボスにはなれない。なぜなら彼はここのチーフインストラクターだからだ。
彼は自らもレッスンを持っており、経営上でもこのフィットネスクラブのキーマンだ。
当然のことながら運動理論の点でも、かなりの理論家である。だから、喘ぎ男は理論の上からも、コソ泥を凌駕できない。
朝からの勤務が終わった後も、マシーンやウエイトトレーニングをしている努力家でもある。彼が目を光らせている限り、ここのサル山では暫くボス猿は現れにくい状態が続くだろう。

最後に、何故か彼らから男らしさというのを感じない。逆にオカマのような印象が強い。(フレッド・マーキュリーが作り上げたイメージは絶大だ!)
一人で黙々と筋肉を作り上げる課程はストイックと言うべきなのだろうが、ナルシストと言った方が当てはまる。
男同士、群れながら肉体的な優劣を競い合っている様は、女性が自分の方が美人だとライバル意識を燃やすのに似ている。

気の毒なのは、自分が男らしく見られているだろうというのは大きな勘違いであることを、殆どのボディービルダーが気付いていないことだ。
彼らの日々の努力を見るにつけ、一般にマッチョ=キモイと受け取られることは、この世の大いなる不条理であり、悲劇だ。(and喜劇だ!)

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