2008年9月23日火曜日

そして誰もいなくなった

・・・・・・・・っということで、暗い話。

こんな話を書くのは気が引ける。

でも、日記である。

書きたくないことも、書くのが日記である。

ブログって、不思議だなァ~。

・・・・・・・っで、私の昔話。

マタカヨー。

スッゴイ昔の話。

会社の支店で問題が発生した。

若い社員が、自殺したのである。

それも、支店の中で。

首を吊って。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

どうです?

暗い話でしょ?

ココから先は、読まなくて結構ですよ。

いいですか?

止めるなら、今がチャンスですよ。

・・・・・・・・・

なぜか、私がその支店に派遣された。自殺したY君のバックアップとして。

支店長は私より6歳上の、要するに団塊の世代の先輩。

私がイラクに赴任したとき、入れ違いに帰国した人だ。

仕事に厳しい人だった。

人間としては、とてもいい人なのだが、一たび仕事のことになると、狂人のようだった。

Y君のことは私は知らない。

新入社員だったので。

でも、仕事はトロかったようだ。

いつも、支店長に叱られてばかりいたという。

ついに、ある朝、事務所の中で首を吊ったのである。

それを最初に発見したのが、私と同期のN君。

N君は事務員と一緒に、Y君を抱きかかえ、下に下ろしたそうだ。

オイッ!!FirstLight。オマエ、あの事務所が変だから応援に行って来い!!・・・っと、上司に命令された。

今なら、難癖つけて行かなかったと思うが、そのときはまだ素直だったのである。

私が入ったのは、Y君が使っていた下宿と同室。

今なら考えられんが。

(ココでの話が別にあって、そこで寝ていたときY君の亡霊と会話したのだが、その話は省略。)

・・・・・・・っで、N君はすでに書いたとおり、私と同期で、同い年だった。

N君は優秀だった。

私よりズ~ッと優秀だった。

事務所が変だといったのは、実はN君のことである。

Y君の自殺体を発見し、彼を抱きかかえたというそのショッキングな出来事が、N君の心を蝕み始めたのだ。

所長といえば、所員の飲み会のとき、酔っ払って
「Yのヤツ、仕事はトロかったが、首吊るときの段取りだけはちゃんとしていたよナァ~」
なんて、今ではKYな発言をしていたのが気になった。

わざわざ事務所で首を吊ったのは、彼なりの当て付けがあったのだろう。

・・・・・・・・っで、N君なのだが、仕事は相変わらず完璧だったし、私と飲んで話していても、まったくノーマルだった。

だが、・・・・・・

フト、「枝振りのいい木に、知らず知らずのうちに目がいっちゃうんだよなァ~」

・・・・・・っと、彼が言ったとき、ドキッとしてしまった。

しばらくして、N君は実家のある本社に戻ってしまった。

そして、彼はお見合いで結婚した。

親戚の人たちは、結婚して落ち着けば、彼の精神状態も良くなるであろうと。

だが、彼は冬のある日、ダム湖に入水自殺したのである。

湖畔に彼の自動車が停めてあったという。

私の知る限り、彼は水泳が得意だったのだが。

なかなか彼の遺体は上がらなかったらしい。

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そのご、彼の弟とN君の未亡人は結婚したというウワサを聞いた。

ほんとうは、その弟には別の許婚がいたという。

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その知らせを聞いて、所長が「これはオレの責任じゃないよなァ~」っと私の前でつぶやいた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

わたしは、間もまくその支店から大手町の事務所に戻った。

しばらくして、そのときの所長が亡くなったという知らせが届いた。

彼はその後、実家のある大阪の支店に転勤になったのだが、肝臓癌に侵されて、40歳台で亡くなってしまった。

なんという若さでの死だったのであろう。

今から思うと、つくづく若かったなァ~っと思う。

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・・・・っと、以上が私の心に牡蠣のようにしがみ付いている思い出である。

ここから、皆さんはなにを教訓にします?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

少なくとも、私は色々な教訓を得ました。

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