・・・・・・・っということで、雪が降るといつも思い出す話がある。
どうってことない話しなのだが。
中学生の国語の授業のときだった、雪について作文を書かされた。
クラスの中に、体格のいい不良がいた。
とんでもない乱暴者で、服装も乱れていた。
当然のことながら、学校の成績はものすっごく悪かった。
だが、その日、彼の書いた作文が褒められたのだ。
男の先生だった。
細かいことは忘れてしまったのだが、
「雪は全てのものを綺麗にする」
・・・・というようなことが書かれている件(くだり)を、
その先生は絶賛した。
その先生が読んだ本で、殺人者が犠牲者を雪に埋める話しをした。
殺人者は死体を隠す目的で雪の中に埋めたことも事実だが、
それよりも、死者を【浄化】する意図の方が強かった。
なぜなら、雪が溶ければ死体が見付かってしまうのだから。
なんて、説明したのだった。
中学生のぼくは、それを聞いて何か引っかかった。
そして今も引っかかっている。
先生は、乱暴者の彼にも【繊細な面】があることを、暗に証明しようとしていたことは分かっていた。
・・・・・・
今朝も、雪の公園を眺めながら、そのことを思い出した。
白と黒のコントラストが強調された風景は美しいと思った。
雪が汚れた人間界を【浄化】したのだろうか?
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