2008年3月31日月曜日

別れの季節(その2)

・・・・・・・っということで、会社でも別れの季節である。

金曜日の夕方、私の元上司が退職の挨拶に来た。
彼とはウマが会わなかった。
私がこの部署に配属されて間もなく大喧嘩してしまった。

電話口で私に「バカヤロー!」っと怒鳴ったのだ。
私もキレて「バカヤローとは何だ!!」
・・・・・・・っと。

それ以来、お互い殆ど口を利かなくなってしまった。

彼はこの部署の責任者、しかも取締役であった。
当然、私より年上である。

サラリーマンの通念としては、絶対やってはいけない事である。

彼は京都大学卒、しかも野球部のキャプテンであったという。
体格はがっちりしていて、声もやたらでかい。

いわゆる体育会系である彼の人生の中で、公然と反抗した人物は限りなくゼロに近かっただろう。
だが、そういう人間に対する心構えというか、経験がなかったことが私に幸いしたようだ。

クビも覚悟しなければいけない状況だったが、お互い干渉せず自分の流儀でやろうという暗黙の了解が形成された。
部下達はやりにくかっただろう。
はっきり、やりにくいとも言われた。

あれから3年、彼はしばらく顧問として残っていたので、顔を合わす機会は殆どなくなっていた。

社長室で談話していた彼に、会いに行った。

入室するなり、パッと彼が立ち上がり、スッと手を差し伸べてきた。

彼の手はとても柔らかかった。

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