・・・・・・っということで、昔話が続きます。
これも昔々、大むかし、私がまだ血気盛んだった頃、イラクで2年ほど仕事をしていたことがあります。
ですから、少しだけアラビア語が分かります。
まだ、例のフセインが副大統領をしていた時代です。
まあ、いろいろな思い出がありますが、その殆どが不愉快なものです。
そういう国も珍しい。
当時でさえ、「どんな国でも時間が経てば懐かしくて、もう一度訪れたくなるものだが、この国だけは例外だろうなァ」
・・・・・・っと思ったものです。
今想い返しても、そのときの感覚は正しかったと言わざるを得ません。
(ここから、ですます調が変わります。)
・・・・・・っで、昨夜なんとなく、NHK BSのドキュメンタリーを観ていた。
アフガニスタンの女性についてのレポートである。
私は、途中風呂に入ったりして、イイカゲンにしか観ていないのだが、カミサンは食い入るように見入っていた。
問題は、イスラム社会における女性の地位である。
観なくても、大体分かる。
カミサンに、「男って、本当にバカだろう?」っと言ったら、大いに頷かれた。
ダメな男に比べ、女性はたいへん優秀で、向上心がある。
なのに、不当に虐げられている。
確かに、彼らの住む社会、環境、経済は過酷なものである。
その中で生活していくには、想像もつかないほど苦しいことも分かる。
だが、往々にしてその苦しさのウップンが、物理的に弱い女性に向けられる。
ましてや、コーランには明確に男性上位だと書かれている。
(但し、だから女性を大切にするのだぞ・・・・・・っという、アッラーの本心は往々にして忘れられているのだが。)
私の会ったイラクの女性は皆、学があり、優秀で、チャーミングだった。
それに比べ、男どもは皆、尊大で、バカで、怠け者で、毛むくじゃらであった。
ちょっと優秀な女性なら、自分の才能を発揮できるのなら、外国に出たいとチャンスを伺っていた・・・・・・っと思う。
私の事務所にもそういった女性がいた。
長い黒髪の、スラッとした長身で、美人であった。
それはそれは美人で、その美しさはハンパではなかった。
大学を出ていて、頭脳明晰であった。
私も若かったので、何かと彼女の気を引こうと努力していたものである。
ある日、彼女からドイツに移住する事になったと聞かされた。
現場で働いていたドイツ人と結婚するとのこと。
そのご相手とは、土木作業員である。
他人のことはとやかく言えないが、どう見ても不釣合いな相手である。
(半分はヤッカミもあったことは正直に言おう。)
出国する頃には、彼女のお腹は既に大きくなっていた。
私の狭い経験から、イスラム社会全体に広げて言及するのは、無謀だとは分かっている。
だが、昨夜のドキュメンタリーを観て、イスラム社会における女性達の経験している不条理について、どれだけの人が理解できるのだろうか。
そして、何とかならないものかと、昔々の思い出を絡めて、考えさせられたというわけです。
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